ショベル ブリーザーからオイルが!!

正月にポテポテと走っていたら急に「カンカンカン」とのタペット音。

「オイル回ってないなー」とすぐに察知し幸い近所にいたのですぐ帰宅。

まずオイルポンプをばらすと・・・

ドライブギヤシャフトのCクリップが外れていた。

これは僕がズボラでこのクリップを再利用していたので脱着の度に口が広がってしまって外れてしまったのだろう。

これによってドライブギヤシャフトがギヤケース内に押され送りギヤ(フィードギヤ)のキーが抜けかかりシールの所でキーが斜めになった為にギヤが空回りしたに違いない!と勝手な推測を立ててみた。

新品のCクリップに換えガスケットも一通り新しいのに交換。

ついでにオイルも交換しエンジンかけるとカンカン音もすぐ消えた。

翌日、調子よくポテポテと走って友人宅まで行くと

「ひで君、なんか漏れてるよ」

と言われ下を見てみると・・・

下にはオイルだまり。ブリーザーからオイルが出てしまっているのだ。

ブリーザーホースからオイルが出る要因

ブリザーギヤのタイミングのずれ

プライマリーの真空不足

オイルタンクにオイルが戻らない

オイルラインの詰まり

ギヤケース関係回りのオイル漏れ

オイルポンプのクリアランスが大きい。もしくは傷がある。

なんとか乗って帰ろうと友人宅でオイルを貰いロッカープラグを外してエンジンかけるとオイルが来ていない。

いや、非常に微量なのだ。

・・・・これは。

さっそく持ちかえりバラス事に。

さっそくカムカバーを外すとキーが出てきた。

明らかにポンプドライブギヤのキーだ。

オイルポンプに噛みこんでいなかったのが不幸中の幸い。

案の定シャフトは指でクルクルと回ってしまう。

このクリップが外れた時に

シャフトが押され写真のような状態になり

矢印部分からキーが抜け落ちてしまったようだ。

これも幸いな事にキー部分に破損は無く再利用する事に。

そんな訳でとりあえず事無きを得たのだが

ブリーザーからオイルが出る経路が気になったのでついでにじっくり調べてみました。

左の写真は2枚とも同じ内容なのであまり気にしないで下さい。

通常ギヤケース内に溜まったオイルは下部の穴からオイルポンプの戻りギヤ(スカベンジャー)へ流れオイルタンクへ戻される。

しかし今回キーが抜けてしまった為ギヤがほとんど空回りしオイルが戻りきらなくギヤケース内に溜まったと思われ、

その必要以上に溜まったオイルがブリーザートラップ経由でオイルトラップを満たして・・・オイルが全部出てしまったといったかんじ。

ブローバイガスの流れ

まずクランクケース内のブローバイガスとオイルがブリーザーバルブから霧状にギヤケース内へ@

そのブローバイガスがブリーザートラップへA

カムカバー内を通りブリーザーオイルトラップへB

あとのブローバイガスはオイルタンクとプライマリーへ

ちなみにブリーザーオイルトラップ内に溜まったオイルはピストン上昇時にブリーザーバルブに吸い上げられる。

ブリーザーバルブの仕組みの説明

クランクケース内に溜まったオイルはピストンのダウンストローク時にブリーザーバルブからギヤケース内へ噴霧し、

ピストン上昇時にブリーザーオイルトラップとプライマリーからオイルを吸い上げ、

また、オイルポンプのプライマリーへ行くラインへも繋がっている(これは年式により異なる)

ブリーザーバルブに関してはSASさんのこちらコーナーがフラッシュもあり非常によく出来ているので参照してください

オイルが戻らない

*参照 楽しいショベルヘッド


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